風景写真や、目の前にそびえたつ大きな建造物を撮るときに活躍する超広角レンズ。
僕は普段「TAMRON 17-28mm f2.8」を愛用しているのですが、こんなことを思うことがありました。
タカヒロ
あと少し広い画角があれば目の前の迫力ある光景を一枚の写真の中に綺麗収められるのに。
そこで今回、フォクトレンダー ULTRA WIDE-HELIAR 12mmF5.6 ASPHERICAL IIIという超広角単焦点レンズを購入しました。
数ある候補の中から、なぜこのレンズを選んだのか?実際に使用してみてどう思ったのかなど、まとめていきます!
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フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm レビュー
今回新たに仲間入りした超広角の単焦点レンズ「フォクトレンダー ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Aspherical III」。
オーストリアとドイツに起源を持ち、200年以上前から存在する老舗レンズブランド「Voigtländer(フォクトレンダー)」から発売されている一本です。
レンズキャップに筆記体で刻印されたブランド名や、アルミでできた筐体からはクラシックな雰囲気が出ており、レンズの見た目に初めて惚れ惚れする感覚を味わいました。
愛用しているソニーのミラーレス一眼カメラ「α7II」に装着したときのフィット感もばっちりです。
「ワイドヘリアーシリーズ」のスペックについて
ここで一旦今回購入したレンズのスペック紹介。
「Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Aspherical」は、ワイドヘリアーシリーズと呼ばれる製品ラインナップの中の一本です。
見た目はほぼそのままに焦点距離が異なる3つの製品がそろっています。製品スペックは下記のとおりです▼
HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 Aspherical |
ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Aspherical III |
SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III |
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レンズ構成 | 10群13枚 | 10群12枚 | 9群11枚 |
絞り羽根枚数 | 10枚 | 10枚 | 10枚 |
F値 | F5.6 ~ F22 | F5.6 ~ F22 | F4.5 ~ F22 |
最短撮影距離 | 0.3m | 0.3m | 0.3m |
最大径 × 全長 | 67.4×68.5mm | 67.4×68.3mm | 66.4×62.3mm |
重量 | 375g | 350g | 298g |
フィルター | 装着不可 | 装着不可 | 58mm |
対応マウント | VMマウント/ Eマウント | VMマウント/ Eマウント | VMマウント/ Eマウント |
「フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm」を購入した理由
冒頭でも述べましたが、今回新たに超広角レンズを購入したのはすでに持っている16mm-35mmのズームレンズで撮ることができないシーンをカバーするため。
おそらく登場シーンはそんなに多くないので、とにかく小ぶりでカメラバッグにおまけに入れておけるレンズがほしいと思っていました。
そんな時に出会ったのが「Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Aspherical III」。スペック表にある通り、12mmの超広角行域を持ちながら、手のひらに収まるコンパクトさがとにかく魅力的に思えました。
F値は開放でもF5.6とあまり明るくないですし、オートフォーカスもついていないので、決して万能なレンズではありません。
しかし、軽くてコンパクトじゃないと持ち歩くこと機会が減ってしまうと思ったので、デメリットも飲み込んで購入に至りました。
焦点距離を比較
ここからは実際にどんな写真が撮れるのか、レンズ性能はどうなのか触れていきます。
まずは焦点距離について。12mmという焦点距離はちょっとイメージしにくいですよね。同じ場所から焦点距離を変えて撮影した写真を比較してみましょう。
まずは標準ズームレンズの広角側に多い焦点距離24mmで撮影した風景写真。
次に超広角ズームレンズの焦点距離16mmで撮影した写真。
そして最後に「フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm」で撮影した写真です。かなりワイドに撮れていますよねー。
焦点距離12mmで撮れる視野角は121度。実際に見えている景色とファインダー越しに見える景色にはかなり大きな違いがあります。
周辺減光と歪みについて
レンズの性能を図る上では、周辺減光や歪みについても気になるところですね。「フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm」で撮影した写真をLightroomで補正する前と後で比較してみました。
まずは、Lightroomで周辺減光と歪みを修正した後の写真。
そしてLightrooで補正する前の写真。周辺減光は若干出ているのがわかりますが、水平・垂直に広がる窓枠にはほとんど歪みがありません。
単焦点の超広角レンズ購入にあたり「SAMYANG 14mm F2.8」というアイテムも検討しました
しかし、レビュー記事を読んでみると歪みがかなり出るとのコメントが多くあったので、「フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm」を購入してよかったなーと思いました。
フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm 作例
最後は「Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Aspherical III」で撮影した写真を作例としてご紹介していきます。
どんな迫力のある写真が撮れるかの参考にしてもらえればと思います。
フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm レビュー まとめ
「フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm」のレビューをお届けしました。本記事で紹介した特徴をおさらいするとこんな感じ。
- 手のひらサイズのコンパクトな超広角単焦点レンズ
- 周辺減光は若干出るが、歪みはかなり少ない
- カリカリに撮れる解像力
- F値は5.6~とあまり明るくないので星景写真の撮影などには向かない
- オートフォーカスには非対応
実際に様々な場所で使用してみた感想としては、「フォクトレンダー ULTRA WIDE HELIAR 12mm」は万能なレンズではないですが、使いどころがはっきりしていれば様々なシーンで活躍できる頼れる一本という印象を持ちました。
野球でいうとワンポイントで活躍してくれる安定感抜群の中継ぎピッチャーという感じでしょうか。
ソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラ向けの単焦点超広角レンズの購入を検討している方はぜひチェックしてみてください!